健康保険の資格

健康保険の資格

短時間労働者の取り扱いについて

短時間労働者の加入要件

勤務時間、勤務日数が常時雇用者の4分の3未満で、次の(1)~(5)の要件全てを満たす方は、短時間労働者の被保険者になります。

(1)週の所定労働時間が20 時間以上あること
(2)雇用期間が2か月を超えて見込まれること
(3)賃金の月額が8.8万円以上であること
(4)学生でないこと
(5)特定適用事業所に勤務していること
(特定適用事業所……厚生年金の被保険者が常時101人以上の事業所等)

事業主による届出

被保険者区分に変更があったとき

ケース 提出期限 手続き書類
短時間労働者であるかないかの区分に変更があったとき 変更があった日から5日以内 健康保険被保険者区分変更届
健康保険被保険者区分変更届
特定適用事業所に該当しなくなったとき
ケース 厚生年金の被保険者が常時100人以下となり、被保険者の4分の3以上の同意を得て年金事務所に申し出たとき
提出期限 年金事務所の通知書を受けたのち速やかに
手続書類 (1)年金事務所から決定された「特定事業所不該当通知書」の写し
(2)短時間労働者の「資格喪失届」
その他

短時間労働者が次に掲げる届出をされる際は、これらの届出書の備考欄に「短時間労働者」の記入をいただき、ご提出ください。

  1. 被保険者報酬月額算定基礎届
  2. 被保険者報酬月額変更届
  3. 被保険者産前産後休業終了時報酬月額変更届
  4. 被保険者育児休業等終了時報酬月額変更届

Q&A

4分の3基準を満たさない短時間労働者は、5つの要件のうちいずれか1つの要件を満たせば被保険者資格を取得するのですか?

4分の3基準を満たさない短時間労働者は、5つの要件全てを満たした場合に被保険者資格を取得します。

特定適用事業所とは?

(1)法人事業所の場合は、同一の法人番号を有する全ての適用事業所に使用される厚生年金保険の被保険者の総数が常時100人を超える事業所。
(2)個人事業所の場合は、適用事業所ごとに使用される厚生年金保険の被保険者の総数が常時100人を超える事業所。

被保険者の総数が常時100人を超えるとはどのような状態を指しますか?

(1)法人事業所の場合は、同一の法人番号を有する全ての適用事業所に使用される厚生年金保険の被保険者の総数が12ヵ月のうち、6ヵ月以上100人を超えることが見込まれる場合。
(2)個人事業所の場合は、適用事業所ごとに使用される厚生年金保険の被保険者の総数が12ヵ月のうち、6ヵ月以上100人を超えることが見込まれる場合を指します。

1週間の所定労働時間が20時間以上とはどのように判断をするのですか?

【ケース1】
1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動する場合
●4週5休制等のなど、周期的に変動し一定ではない場合等は、当該周期における1週間の所定労働時間を平均して算出します。
※1週目18時間、2週目22時間、3週目18時間、4週目22時間の場合は20時間となります。
【ケース2】
所定労働時間が1ヵ月単位で定められている場合
●1ヵ月の所定労働時間を12分の52で除して算出します(1年間を52週とし、1ヵ月を12分の52週とし、12分の52で除すことで1週間の所定労働時間を算出する)。
【ケース3】
特定の月の所定労働時間に例外的な長短がある場合(夏季休暇等のため夏季の特定の月の所定労働時間が例外的に短く定められている場合や、繁忙期間中の特定の月の所定労働時間が例外的に長く定められている場合等)
●当該特定の月以外の通常の月の所定労働時間を12分の52で除して、1週間の所定労働時間を算出します。
【ケース4】
所定労働時間が1年単位で定められている場合
●1年の所定労働時間を52で除して算出します。

雇用期間が2ヵ月を超える見込みがあったため被保険者資格を取得しましたが、当該期間を超えなかった場合、被保険者資格取得を取り消すことはできますか? また、遡及取消となりますか?

雇用時に2ヵ月を超える見込みであった場合、結果として雇用期間が2ヵ月未満になったとしても、被保険者の資格取得を取り消しはできません。

雇用期間が2ヵ月以内である場合は、雇用期間が2ヵ月を超えることが見込まれることとして取り扱われることはないのですか?

雇用期間が2ヵ月以内である場合であっても、次の(ア)(イ)のいずれかに該当するときは、定めた期間を超えることが見込まれることとして取り扱うこととし、最初の雇用期間を含めて、当初から被保険者の資格を取得します。
(ア)就業規則、雇用契約書等その他書面においてその契約が更新される旨又は更新される場合がある旨が明示されていること
(イ)同一の事業所において同様の雇用契約に基づき雇用されている者が更新等により2ヵ月を超えて雇用された実績があること
ただし、(ア)(イ)のいずれかに該当するときであっても、労使双方により、2ヵ月を超えて雇用しないことについて合意しているときは、定めた期間を超えて使用されることが見込まれないこととして取り扱います。

賃金の月額が8.8万円以上とは、どのようなものを指すのですか?

月額賃金8.8万円の算定対象は、基本給及び諸手当で判断します。ただし、以下の(1)から(4)までの賃金は算入されません。
(1)臨時に支払われる賃金(結婚手当等)
(2)1月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与等)
(3)時間外労働に対して支払われる賃金(残業代等)、休日労働及び深夜労働に対して支払われる賃金(割増賃金等)
(4)最低賃金において算入しないことを定める賃金(精皆勤手当、通勤手当及び家族手当)
(3)、(4)の賃金については、被保険者資格取得届の標準報酬月額には含まれます。
標準報酬月額の決め方(事例)をご覧ください。

※その他の注意点
短時間(パート等)で働く方が健康保険の被扶養者かどうかを判断する年収130万円の基準に変更はありませんが、年収130万未満でも『短時間労働者の加入要件』に該当する方は、被扶養者にはなれません。その場合にはご自身で健康保険に加入していただきます。

短時間労働者の取り扱いについて(100人以下の事業所対象)

下記の手続き書類については、日本年金機構のホームページよりダウンロードしてください。

適用となる事業所

常時厚生年金被保険者100人以下の事業所で、

  1. 労使合意に基づき申出をする法人・個人の事業所
  2. 地方公共団体に属する事業所
短時間労働者の加入要件

勤務時間、勤務日数が常時雇用者の4分の3未満で、次の(1)~(4)の要件全てを満たす方は、短時間労働者の被保険者になれます。

(1)週の所定労働時間が20 時間以上あること
(2)雇用期間が2か月を超えて見込まれること
(3)賃金の月額が8.8万円以上であること
(4)学生でないこと
労使合意に基づき申出をする事業所の手続き
  1. 「任意特定適用事業所申出書/取消申出書」(別紙1)を提出してください。
  2. 従業員※の過半数で組織する労働組合の同意に基づき申出を行う場合「任意特定適用事業所申出書」に「同意書・証明書」を添えて提出してください。
    ※「従業員」とは、厚生年金保険の被保険者、70歳以上の被用者、短時間労働者となります。
  3. 過半数代表者の同意に基づき申出を行う場合「任意特定適用事業所申出書」に「同意書・証明書」を添えて提出してください。
  4. 従業員の2分の1以上の同意を得て申出を行う場合、「任意特定適用事業所申出書」に「同意書(単票用・連名用」を添えて提出してください。
適用拡大の事務取扱いに関するQ&A(厚生労働省)

健康保険の資格に戻る